こんにちは。女子大生のぴよきちです。

私は先月、「対話の森」という施設にある「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」というプログラムに参加してきたのですが、それがとても刺激的な体験だったので、今回はそちらのレビューをしていきたいと思います!

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」とは?

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」とはどの様なプログラムなのでしょうか。公式サイトにはこの様に紹介されています。

目以外のなにかで ものを見たことが ありますか?

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。

これまで世界50カ国以上で開催され、900万人を超える人々が体験。 日本でも各地でオリジナルイベントが開催されています。

https://did.dialogue.or.jpより

“純度100%の暗闇”とは、全く光を感じない暗闇のこと。ここで目を開けても、墨の中に入り込んだかのように何も見えません。物の存在さえ全く認知できないこの空間では、目が機能を失ってしまったような感覚になりました。

そんな真っ暗闇の中を、「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」では、白杖を使って、グループになって進んで行きます。お互いに声を掛け合ったり、白杖同士をぶつけて互いの位置を確認したり、時には相手を白杖で突っついてしまったり自分も突っつかれたりしながら笑、互いに協力して暗闇の中で様々な課題にチャレンジします。

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の凄いところ

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」には数え切れないほど魅力がありますが、中でも私が一番驚いたのは、五感が目覚めること。特に聴覚に関しては、耳から聞こえている音量は体験前後で変わらないかもしれませんが、耳の使い方が変わったような気がします。

真っ暗闇の中を進む時、目は何の役にも立ちません。逆にいえば、目以外の全ての感覚をフル活用して環境に適応する必要があります。中でも特に活躍してくれるのが触覚と聴覚。触覚は手のひらから感じたことだけでなく、白杖や足の裏から伝わってくる質感まで、全てを感じ取って周囲の様子を探ります。

そして、この投稿の題にもある通り、覚醒してくれるのが聴覚!! 耳は、ただどの様な音が出ているのか聞き分けるだけでなく、その音の発信源の大体の位置を予測してくれます。そう、耳が「距離」や「方向」といった情報まで、目の代わりに教えてくれるのです!

因みに私がプログラムに参加した日は帰りに雨が降っていたのですが、建物から出た瞬間、肌が敏感に周囲の湿度を感じ取り、辺りが湿っぽい様子であることを察知していました。その後も帰り道では、見ていなくても、耳が車の走る音などから大体の周囲の様子を探ってくれていました。

当たり前といえば当たり前ですが、日頃私たちは「距離」や「方向」を目で把握しているため、耳が持っているこの機能は殆ど使っていないのではないでしょうか。「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」では、この様な視覚以外の感覚、本来人間が持っている色々な機能を呼び覚ましてくれます。

この様に「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」を経験すると、経験前とは「違う世界」を体験することができます。プログラムの最中だけでなく、終了後もプログラムの一部であると言っても過言ではないかもしれません。

「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」は説明欄に「視覚障害者の案内」とあるので、中には「視覚障害者の体験プログラムなのかな…そういうのはちょっとハードルが高いな。」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、前述した通り、普段は眠っている五感を呼び覚まし、少なくとも20年弱の人生を殆ど視覚優位で過ごしてきた私には耳が覚醒したのかと思われるほど刺激的な経験を楽しませてくれる「エンターテインメント」としてもクオリティが高いのが「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の凄いところ。皆さん是非足を運んでみてください。

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